十一月の七日頃には「立冬」となり、この日から暦は冬に入ります。十一月二十二日ごろが「小雪」、十二月七日ごろが「大雪」。変化に富む日本列島では、地域により季節の感じ方現れ方が大きく異なりますが、厳しく寒い冬にむけて、ゆっくりと日付が進んでいきます。

一年も終わりに近づき、その年の総まとめや、やり残しに心が至ってなにかと慌ただしい気分になるのがこの季節。また、来るべきお正月の準備や、クリスマスや年末のイベントなど、華やかな便りも多くなり、賑わいの感じられる季節でもあります。

十二月二十二日ごろには「冬至」を迎えます。これは、一年のうちで、夜の時間が一番長い日。この日を境に、日は少しずつ長くなっていきます。

「冬至」の習慣は今でも多く残り、有名なものが「かぼちゃを食べる」という風習です。これは、「冬至に『ん』のつくものを食べると『運』を呼ぶ事ができる」と言われていたことからであるようです。

また、緑黄色野菜であるかぼちゃには「カロチン」や「ビタミンC」などがとても豊富ですので、免疫力のアップに効果があります。
風邪の季節の対策にはまさにもってこいというわけ。

また、かぼちゃにはからだを温める効果もあるので、これもまた、寒い冬の時期にはありがたい野菜です。冬至にかぼちゃを食べるようになったのには、こうした効果を期待してという面もあったのかもしれません。

おなじく、冬至の習慣としてよく行われているのが「柚子湯」に入るというもの。柚子を丸ごと浮かべる、または輪切りなどにしたものを袋に入れてお風呂に投じたところに入る、などという習慣ですが、「冬至」と「湯治」の音が同じであることから始まったとされる説もあります。

一方で、柚子の強い香りで邪気を祓うために柚子湯に入るという考え方もあります。柚子湯には血行を促進する、からだをあたためる、果皮に含まれるビタミンCの効果で美肌にする、などの効果もありますので、冬に入るお風呂として、その効果や気持ち良さが好まれ、現在まで習慣として残ってきたものでしょう。

また、温泉などで湯船いっぱいに柚子が浮かんだ風景は目にも楽しいものですし、浴室が柚子の香りでいっぱいになるのは、大変心地のよいものです。柚子湯のイベントをしている銭湯や温泉を訪ねるのもよし、ご家庭で柚子湯を試みるのもよし。

柚子を使うのが大変だなと思う時には、柑橘系の入浴剤やアロマオイルをお風呂にたらすだけでも、気分が上がるのではないでしょうか。寒い季節に、ほっこりとした気持ちになり、寒さで強張ったからだを少しリラックスさせるきっかけの日としても「冬至」を楽しみましょう。

大晦日、お正月を済ませると一月五日頃が「小寒」、ここからが寒さもピークに向かうとされ、一月二十日頃が「大寒」、このあたりが暦では、一年で最も寒さが厳しい頃とされています。

寒い時期を乗り切ると、二月の四日頃に「立春」がやってきます。そしてふたたび春の足音が聞こえ、季節がまた巡っていきます。