五月六日頃に、暦は「立夏」を迎え、この日から「立秋」までを夏としています。青葉が萌え、明るい日差しにさわやかな気候の初夏は、本当に気持ちのよいものです。

しかしそれからのち、日本は梅雨の時期に入ります。その年の実際の梅雨入りは気象庁から発表されますが、それとは別に、暦の上での梅雨入りというものがあります。それが「入梅」で、六月の十一日頃に当たります。

六月の二十一日頃には、「夏至」になります。
一年のうちで昼が一番長い日になり、これから夏に向かっていく時期ではありますが、実はこの日から徐々に日は短くなっていきます。

夏至を過ぎて七月七日頃が「小暑」です。この日を境に本格的な夏の暑さが感じられるようになると言われており、また、この日から暑中見舞いを出し始めるとする説もあります。

この頃は出す人も減ってきているようですが、それでも季節が近づくと、郵便局からはくじ付きの暑中見舞い用のハガキ「かもめーる」が発売され、また、文房具屋さんや雑貨屋さんなどで、可愛いデザインの暑中見舞いを見掛けることも多いかもしれません。

もともとは暑さの最も厳しい折に、お互いの調子を案じ合い、訪問したり便りを送ったりしていたのが暑中見舞いです。文字通り「見舞って」いたのですね。

それがハガキの交換というかたちになっていきましたが、出す人が少なくなった今こそ、こういう習慣を大切にしてみると、強い印象を相手に与えることができるかもしれません。また、ちょっとご無沙汰の人に、ご機嫌伺いをするいい機会にすることもできますね。

暑中見舞いを出し始める時期には諸説あり、「小暑」以降とする説の他に、梅雨明け以降とする説、夏の土用(七月二十日頃)以降とする説などがあります。どれを取っても特に問題はないかと思いますが、暑中見舞いを出し終える日は必ず「立秋」と決まっています。
「立秋」を過ぎて出す便りは「残暑見舞い」となりますので、注意しましょう。

残暑見舞いを出すのは八月いっぱいまでですが、これを、九月六日頃の「処暑」までとする説もあります。
年賀状の最後に日付として「元旦」などと書き添えますが、暑中見舞いの場合は「盛夏」とします。残暑見舞いになると「晩夏」「立秋」「八月」などとするようです。

七月二十三日頃には「大暑」となり、文字通り一年で一番暑い頃とされますが、実際に最も暑い時期はもう少しあと、八月から九月ですね。八月六日前後の「立秋」の前十八日間が「夏の土用」とされ、この時期のうちの「丑の日」にうなぎを食べる習慣は、とても有名。

この習慣もともとは、暑いさなかに売れにくいうなぎを食べてもらうために、平賀源内の発案で「丑の日」にうなぎを食べると夏を元気にすごせる、という趣旨のコピーを書いたことからと言われていますが、気分のせいか、暑い季節にうなぎを食べると、元気が出るような気もちになりますね。

うなぎにはタンパク質、ビタミンA、ビタミンB1など、栄養が豊富ですので、暑い季節に滋養をつけるのにかなり適した食材であることに間違いはないようです。