日本では、特に農業を主として営んだ関係でしょうか、いわゆる「節句」などの他に、季節の変わり目を把握し生かすための節目になる日がいくつか設けられており、これを「雑節(ざっせつ)」と言います。

一般に「雑節」と呼ばれるものには九種類あり、「節分」「彼岸」「社日」「八十八夜」「入梅」「半夏生」「土用」「二百十日」「二百二十日」がそれに当たります。

「節分」は「季節を分ける」という意味で、春夏秋冬全てにありますが、現在は「春の節分」のみが広く知られています。「節分」とは「立春・立夏・立秋・立冬」の前日のこと。この日を境に季節が変わるという意味ですね。

「彼岸」は春と秋にあります。「立春(または立秋)」を挟んだ七日間のことで、お墓参りなどをします。これは、立春と立秋には、太陽が真東から上って真西に沈むため、東にある「この世」と西にある「あの世」の距離が近くなると考えられるためです。

「社日(しゃにち)」も春と秋の二回あります。春を「春社(しゅんしゃ、はるしゃ)」、秋を「秋社(しゅうしゃ、あきしゃ)」と呼び、産土神(生まれた土地の守護神)にお参りをします。春には豊作祈願、秋には収穫感謝をすると言われ、春分もしくは秋分の日に最も近い「戊」の日がそれに当たります。

歌でも有名な「八十八夜」は立春から数えて八十八日目のこと。遅霜が発生する時期のため、農作物に被害が出ないように特に注意を促すため定められていると言われています。この日に摘んだお茶は上等とされるとともに、この日にお茶を飲むと長生きするという言い伝えもあります。

「入梅」は「梅雨入り」のこと。田植えの時期に関係していました。「半夏生(はんげしょう)」は「半夏」という薬草が生える頃という意味で、現在は七月二日頃にあたります。以前はこの日までに畑仕事や田植えを終えるとされていました。この日から数日を休みにするなど、さまざまな風習、行事が各地に存在するようです。

「土用」は、これは現在では「夏の土用(にうなぎを食べる)」が有名ですが、こちらも年に四回あります。「立夏・立秋・立冬・立春)」それぞれの直前十八日間のこと。

「土用の丑の日」というのは、その期間中の「丑の日」という意味なのですね。この期間は「土の気」が強くなるとされ、穴掘りや殺生をしないという考え方がありました。

「二百十日」は立春から二百十日目のことです。日付としてはだいたい九月一日頃となります。この日には台風が多いとされて、農家には要注意の日でしたが、実際はこの頃台風が多いという事実はないそうです。

「二百二十日」は立春から数えて二百二十日目のこと。これも天候が荒れると言われて農家の「厄日」でしたが、実際に台風が来るのはむしろこの日の方が確率が高く、警戒するならこちらの方が必要なようですが、「二百十日」の方が有名ですね。

ちなみに、「農家の三大厄日」というものがあり、「八朔(八月一日)」、「二百十日」、「二百二十日」の三日がそれに当たるそうです。